医療保険の申し込みでは医師の診断を受ける必要はあるのか?

医療保険加入前に医師の診査は必要?

悩む女性

 

医療保険に入る前って、お医者さんの診断を受ける必要はありますか?

 

健康状態はおそらく大丈夫だと思うんですが、万一何かが見つかって入れなかったらと思うと心配で…。


 

こんにちは!
ファイナンシャル・プランナー兼サラリーマンのFP吉田です。

 

説明するFP吉田

医療保険に限らずですが、生命保険に入る際には健康状態が関わってきます。
私自身、健康状態が問題で医療保険に加入できるか不安だったので、不安になる気持ちはとてもよく分かります。

 

結論を先にお伝えすると、医療保険加入前に医師の診断を受ける必要はありません。
書面による健康状態の告知だけで申し込むことができます。
(なお、保険加入前の医師による診断は「診査」と言います。)

 

ただ、医師による診査がないからと言って、健康状態に問題があってもバレずに加入できるわけではありません。
実は、医師による診査も、自分で行う健康状態の告知も、保険会社に伝える情報としてはさほど違いがありません。

 

このページでは、医療保険加入時の健康状態確認の方法と、医師による診査と自分で行う健康状態の違いについてご紹介していきます。

 

医療保険では医師の診査は受けない

医師の診査

まず、医療保険加入前の保険会社による健康状態のチェックのされ方についてご説明します。

 

生命保険加入時には、必ず何かしらの方法で、保険会社による健康状態の審査を受けます。
その際に行われる主なものとして次の3つがあります。

  1. 医師による診査
  2. 健康診断結果の提出
  3. 健康状態の告知

 

このうち1と2は医療保険では行われません。
医療保険で加入時に必要となるのは、3の「健康状態の告知」です。

 

1の「医師による診査」は、一定の金額以上の死亡保険に入る場合に必要となります。
そのため、医療保険で医師の診査を求められることはありません。

 

2の「健康診断結果の提出」も初期状態で求められることはありません。
こちらも基本的には死亡保険で求められる書類です。
ただし、「健康状態の告知」の結果によっては求められる場合もあります。

「医師による診査」も「健康状態の告知」もやっていることはほとんど同じ

医師の診査がないからと言っても安心はできない

医療保険加入時には、健康状態の告知だけで加入することができます。
ただ、だからと言って加入の難易度が医師による診査がある場合に比べて下がるわけではありません。

 

実は、医師による診査も、健康状態の告知もやっていることはほとんど同じなんです。

 

医師に告知するか、書面で書くかの違い

やっていることが同じというのは、医師による診査の場合でも、自分で行う健康状態の告知でも、聞かれる質問事項はほとんど同じだからです。

 

医師の審査を受ける場合でも、自分で健康状態を告知する場合でも、おおむね次のような内容の質問を受けます。
(保険会社によって内容に違いはありますが、おおむね同じです。)

  • 最近3か月以内の医師の診査・検査・治療・投薬の有無
  • 過去5年以内の病気やケガによる7日間以上の検査・治療・入院の有無
  • 過去2年以内の健康診断・人間ドック・がん検診の指摘※の有無
  • 過去のがん、上皮内がんの診断の有無
  • 過去の大きな病気の有無
  • 身体の障害の有無

※要再検査・要精密検査・要治療

 

医師による診査の場合は、医師がこれらの質問を行い、申込者がそれに答える形で告知をします。
自分で健康状態を告知する場合は、自分で書面(またはタブレット端末※)でこれらの質問に答る形で告知をします。
(※最近では、紙を使わずにタブレット端末のみで加入手続きが完了する場合も多いです。)

医師の診査と健康状態の告知

 

このように、医師の診査と、健康状態の告知で違うのは「誰に対して答えるか」だけです。
医師の診査で質問の内容が格段に厳しくるようなことはありません。
そのため、告知自体の難易度はほとんど変わりません。

 

医師の診査の場合は「尿検査」はある

医師

ここからは少し余談ですが、死亡保険等で医師の診査を受ける場合には次の2つの検査を受けることになります。

  • 尿検査
  • 血圧測定

 

告知の内容自体は自己申告の場合と変わりありませんが、もしこれらで基準を大幅に超えた値が出れば加入が難しくなる場合もあります。
(死亡保険の場合です。)

 

ただ、「血液検査」がないため、よほどのことがないとこれら2つの検査だけで加入できないということは無いでしょう。
加入の可否に大きくかかわってくるのは、やはり「健康状態の告知」の方です。

医師の診査の有無よりも「告知で嘘をつかないこと」が何より大切

告知で嘘をついてはいけない

ここまでのお話を読んでいただくと、健康状態の告知が医療保険加入のために重要であることがお分かりいただけると思います。
それは実際にそのとおりで、保険会社では、健康状態の告知で出された情報を基に加入の可否を判定しています。

 

ただ、だからと言って告知で嘘を答えるのは絶対にダメです。
万一バレずに加入できたとしても、後々不利になる可能性がとても大きいです。

 

最悪、保険契約を解除される

困るFP吉田

加入後2年以内であれば、告知に嘘があったことを理由に無条件で保険を解除され、保険料も返還されません。
また、2年経過後でも、重大な嘘(告知義務違反)と判断されれば詐欺行為として保険契約を解除されることもあります。

 

また、解除されなかったとしても、告知していなかったことが原因で入院等をした場合には、給付を受けることができません。
保険会社は過去の保険証使用履歴を調べることができるため、嘘をついてもほぼ確実にバレます。

 

このように、加入時に嘘をついてしまうと、加入後にずっとその悪影響を引きずることになります。

 

医師の診査が無くても告知書へは真剣に答えましょう

医療保険は、加入時に医師の診査が必要なく、書類のみで申し込み手続きが完結します。
そのため、比較的加入申し込みの手間が少ない保険です。

 

ただ、医師の診査が無いからと言って加入が適当で良いというわけではありません。
全て自己申告になるため、万一告知ミスがあった場合には医師の診査よりもかえって厳しく判断されることがあります。
(医師の診査の場合には、医師のミスの可能性もあるため。)

 

そのため、医師の診査が無いからと言って油断せず、ぜひしっかりと健康状態の告知を行うようにしてくださいね。

 





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