東京海上日動あんしん生命「こども保険」の仕組みや返戻率を分かりやすくご紹介します!

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あんしん生命の学資保険はおすすめですか?

悩む女性

 

子供のために学資保険の事を考えているんですが、ママ友に東京海上日動あんしん生命の学資保険が安心感があっておすすめだと紹介されました。

 

でも、正直あんしん生命の学資保険ってあまり聞いたことないんですがどうなんでしょうか?
おすすめですか?


 

こんにちは!
ファイナンシャルプランナー兼サラリーマンのFP吉田です。

 

あまり知名度は高くないのですが、東京海上日動あんしん生命(長いので、以下「あんしん生命」)にも学資保険は存在します。
正式名称を「5年ごと利差配当付こども保険」と言い、「こども保険」となっているのですが、中身は学資保険です。

 

悩むFP吉田

さて、このあんしん生命の「こども保険」ですが、結論からお伝えすると、残念ながらおすすめではありません。

 

この学資保険は、お金を貯めることに加えて、親に万一のことがあった場合の保障も備わっています。
もちろん、あれば安心な保障なのですが、それがあることで戻り率が下がりお金が貯まらない学資保険となっています。
こうした学資保険を「保障型」の学資保険と言います。

 

ただ、戻り率が下がるのは、あんしん生命に限らず保障型の学資保険の特徴となっています。
ですので、最初から保障型の学資保険が良いという場合には検討をしてみても良いでしょう。

 

このページでは、あんしん生命の「こども保険」を知りたい方や、保障型の学資保険を検討している方に向けて、あんしん生命こども保険の仕組みや積み立てイメージ等をご紹介します。
それでは、はじめましょう!

 

あんしん生命「こども保険」の基本情報

東京海上日動あんしん生命のロゴ

まずは、あんしん生命の「こども保険」の基本情報をご紹介していきます。
保険会社によっては、複数種類の学資保険をラインナップさせている場合もありますが、あんしん生命では1種類のみとなります。

 

なお、2017年4月に多くの保険会社で学資保険の保険料が値上げされましたが、あんしん生命では据え置かれました。
そんなあんしん生命の「こども保険」は次のようになっています。

 

情報項目 内容 備考
加入可能な子供の年齢 0~9歳
加入可能な親の年齢 20~60歳
設定できる満期年齢 22歳
学資金初回支払い日 子供が5歳10か月を迎えた次の2月10日
設定できる保険料払い込み完了年齢 18歳
出生前加入 予定日の140日前から可能
保険料支払い方法 ・口座引落し
・払込書による送金
・クレジットカード払い
保険料払い込み方法 ・毎月払い
・年払い
・一時(一括)払い
・全期前納払い
保険料を3か月以上まとめて払うと割引あり
契約者死亡時の保険料払込免除 有り
資料の取り寄せ インターネットから取り寄せ可能

あんしん生命「こども保険」の2つの特徴

特徴は「養育年金」と「5年ごとの利差配当」

あんしん生命「こども保険」の特徴は次の2つです。

  1. 養育年金
  2. 5年ごとの積立金配当

 

特徴1 養育年金

1つ目の特徴は「養育年金」です。
これは、保障型の学資保険の特徴的な保障の1つです。

 

養育年金とは、契約者(親)に万一(死亡・高度障害状態)のことがあった場合に、満期まで年金形式でこどもに保険金が支払われるものです。
用途としては、子供の教育費や生活費に充てられます。

 

あんしん生命「こども保険」では、契約者に万一のことがあった場合、子供が18歳時点の最終学資金額の50%が養育年金として満期まで毎年遺族に支払われます。
もし、最終学資金額が150万円であれば75万円が満期まで支払われます。
この金額は、養育年金がある保障型の学資保険では一般的な水準です。

あんしん生命学資保険の養育年金の仕組み

 

特徴2 5年ごとの積立金配当

2つ目の特徴は、5年ごとの配当がある場合があるということです。

 

保険会社では、保険契約者から支払われた保険料を運用して利益を出しています。
あんしん生命では、その運用益が予想以上になった際に、5年単位で契約者に還元されます。

あんしん生命学資保険の5年ごと積立金配当の仕組み

 

注意点としては、5年ごとの配当は必ずではないということです。
運用益が出なかった場合には、配当が行われないこともあります。

 

戻り率=返戻率について

以下では、あんしん生命「こども保険」の具体的な学資金の積み立てイメージや、保険料をご紹介していきます。
ただ、今後、ご説明の中で「返戻率」という言葉が出てきます。

 

返戻率とは「戻り率」のことで、支払った保険料に対する受け取る学資金の割合です。
次の計算式で求めることができます。

返戻率(%) = 学資金の総額 ÷ 保険料の総額 × 100

 

返戻率はパーセントで表示されます。
100%以上となり、かつ数字が大きくなるほど多くお金が戻ってくることを表し、お得な良い学資保険であると言えます。

【小学校~大学入学まで備える】あんしん生命「こども保険」の仕組みや積み立てイメージ

・加入できる子供の年齢:0歳~6歳
・設定できる満期:22歳満期
・学資金受取り方法:6歳、12歳、15歳、18歳の4回
・保険料払込み終了:18歳

 

あんしん生命「こども保険」のポイント1学資金の受け取り割合

さまざまな年代の子供

あんしん生命「こども保険」の学資金の受取金額と回数についてご説明します。

 

学資金の給付は、子供が次の各種学校に入学する直前の2月10日に行われます。

  • 小学校
  • 中学校
  • 高校
  • 大学

受取金額は年齢とともに増えていき、大学入学直前が最大となります。

 

あんしん生命「こども保険」の学資金の受け取り割合

6歳 12歳 15歳 18歳
受取割合 10% 15% 25% 50%
学資金300万円の場合 30万円 45万円 75万円 150万円

東京海上日動あんしん生命「こども保険」の学資金受け取り年齢

 

このように、各種学校の入学前にまとまったお金を受け取ることができます。
特に、学資金総額を300万円にすると、大学入学前の入学金に充てるのに十分な学資金の支払いがあります。
(大学入学時には80~150万円を大学に支払う必要があります。)

 

以上を踏まえて、学資金の使い道を考えると、次のようになります。

  • 小・中・高校入学準備
  • 大学の入学金

なお、この保険の満期は22歳となりますが、学資金の支払いは18歳が最終となります。
(養育年金などの保障が22歳まで続きます。)

 

あんしん生命「こども保険」のポイント2積み立てのイメージ

積み立てる保険料と、学資金の受け取りは次のようになります。

 

保険料の支払いは18歳までですが、保険の保障は22歳まで継続されます。
そのため、18歳から~22歳の間で加入者(親)に万一のことがあった場合には養育年金が支払われます。

あんしん生命「こども保険」積み立てと保障のイメージ

 

あんしん生命「こども保険」のポイント3保険料と返戻率

続いては、あんしん生命「こども保険」の返戻率と保険料です。

 

保険料の計算は次の条件で行っています。
加入時の子供の年齢は0歳。
また、学資金総額は300万円の場合で計算しています。

 

契約者(親)が男性の場合保険料

親の年齢 月の保険料 保険料総額※ 返戻率
25歳 16,268円 3,513,780円 85.38%
30歳 16,601円 3,585,708円 83.37%
35歳 17,232円 3,722,112円 80.67%
40歳 18,288円 3,950,208円 75.95%

※保険料総額 : 月の保険料 × 12か月 × 18年

 

契約者(親)が女性の場合の保険料

親の年齢 月の保険料 保険料総額※ 返戻率
25歳 15,875円 3,428,892円 87.59%
30歳 16,118円 3,481,380円 84.17%
35歳 16,845円 3,560,760円 84.25%
40歳 17,001円 3,672,216円 81.69%

※保険料総額 : 月の保険料 × 12か月 × 18年

あんしん生命「こども保険」のメリットとデメリット

メリット

メリット最終学資金受け取り後も保障が22歳まで続く

就活をする22歳の大学生

あんしん生命「こども保険」のメリットは、養育年金の保障期間が長いということです。
18歳で保険料を払い終え、学資金を全額受け取った後も、養育年金の保障が22歳まで保障が続きます。

 

受け取る学資金額よりも多い保険料を支払っているとはいえ、最終学資金を受け取ってしまえば保険会社に預けているお金は存在しないため、保険会社的には22歳まで保障を継続する旨味はほとんどありません。

 

しかしそれでも、最終学資金受け取り後も4年間保障が続くのはさすが「こども保険」だなと感じます。

 

 

デメリット

  • 保障型ゆえに元本割れがある
  • 養育年金の判定基準はやや狭め

デメリット1保障型ゆえに元本割れがある

元本割れの説明

デメリットの1つ目は「元本割れ」です。
あんしん生命「こども保険」は、養育年金がある保障型の学資保険です。
保障型の学資保険の宿命として「元本割れ」してしまうというものがあります。

 

手厚い保障を得るために、積み立てた保険料の一部を使ってしまっているため仕方ないのですが、学資保険がお金を貯めることを目的としていることを考えるとデメリットであるといえます。

 

ただこれは、保障型の学資保険全体に言えることであり、あんしん生命に限らないデメリットでもあります。

 

デメリット2養育年金の判定基準はやや厳しめ

デメリットの2つ目が養育年金の判定基準です。
養育年金は、契約者(親)に万一のことがあった場合に支払いが開始されます。

 

「万一」の判定基準が保険会社によって異なります。
あんしん生命の場合は「万一」とは次の2つを指します。

  • 死亡
  • 高度障害状態

この判定基準自体は、他の保険会社に比べるとやや厳しめであるといえます。

 

基準が広い保険会社では、次のような場合も判定基準に含まれています。

  • 悪性新生物(がん)
  • 急性心筋梗塞
  • 脳卒中
  • 要介護状態

養育年金が支払われる事態にはなりたくないですが、返戻率を犠牲にして保障型の学資保険に入るのであれば、判定基準は少しでも良い方が良いです。
そのため、養育年金支払いの基準がやや厳しいのはデメリットとなってしまいます。

【結論】あんしん生命「こども保険」のおすすめ度は?

悩むFP吉田

ここまでご紹介してきたあんしん生命「こども保険」ですが、残念ながらおすすめできません。

 

おすすめできないのは、元本割れしてしまうことと、養育年金の判定基準がやや厳しいことが理由です。
お金を貯める保険である以上、基本的には元本割れしないものを選びたいです。

 

また、元本割れを前提として保障型を選ぶにしても、少しでも給付の判定が緩やかなものを選びたいです。
その基準で考えていくと、あんしん生命「こども保険」は残念ながらおすすめとはいいがたいです。

 

返戻率重視で考えるならお金は10%以上増やせる

この学資保険は「保障型」ですが、お金を貯めることを重視した「貯蓄型」の学資保険を選ぶと、返戻率は最大で115%程度になります。
これは、支払った保険料が満期で15%増えて返ってくることになります。

 

養育年金などの子供のための生活保障は、死亡保険でもカバーすることができます。
ですので、私自身は学資保険はお金を増やすことに特化させてほしいと考えています。

 

学資保険は、子供の将来を支える大切な保険です。
ぜひ、「貯蓄型」と「保障型」どちらを選びたいのかじっくり考えて、納得できるものを選んでみてくださいね。

 

 


【参考】私が学資保険を選んだ際の流れを紹介します

学資保険は種類が多くて選ぶのがちょっと難しいですよね。
私と妻が実際に学資保険選びを行った手順を紹介しますので、ご参考になればと思います。

  1. 何のために学資保険に入りたいかをハッキリさせる
  2. 専門家におすすめの保険を聞く
  3. 自分なりに他の保険と比較検討する
  4. 内容に納得できたら加入する

なお、学資保険は親の健康状態によっては加入がとても難しくなります。
私自身、健康診断でコレステロール値に問題があったため加入にはとても苦労しました。
学資保険を検討する際には、お子さんが1歳になる前にぜひ早めに動いてみてください。


手順①
何のために学資保険に入りたいかをハッキリさせる

まずは、何のために学資保険に入りたいかを自分の中でハッキリさせてみましょう。
例えば、こんな感じです。

  • 子供の大学の入学費用に備えたい
  • 大学生活の毎年の学費に備えたい
  • 小・中・高校+大学に備えたい
  • とりあえず子供のための貯蓄がしたい

手順②
専門家におすすめの保険を聞く

保険相談サービスの風景

次に、考えた「学資保険に入りたい理由」を基に保険相談サービス等で保険の専門家に相談します。
敷居が高く思われるかもしれませんが、実際に相談してみると非常にあっけないです。


相談することで、その目的に合う保険を専門家の視点で教えてもらえます。
最近は、終身保険を学資保険の代わりに使う方法もありますが、そうした方法も含めて、専門家が最も目的に合った保険を教えてくれます。


なお、私と妻は「保険見直し本舗」で学資保険に加入しました。(有名な店舗ですね。)


手順③
自分なりに他の保険と比較検討する

相談時には複数の保険を紹介してもらえるはずなので、自分でも比較検討してみてください。
紹介されていない他の学資保険と見比べてみるのも有効です。


ポイントは、相談時にその保険のデメリットも聞いておくことです。
そうすることで、他の保険と比較する際に違いが分かりやすくなります。


手順④
内容に納得できたら加入する

あとは、返戻率や学資金の受け取り時期等の内容に納得ができたら加入します。


ただ、もし「やっぱり学資保険じゃなくても良いや」と思えば、それはそれでOKです。
相談したら絶対に保険に入らなければいけないものではないので、検討の結果、保険に入らなくても問題ありません。(無料なのでお金もかかりません。)


ちなみに、私はさまざまな人の意見を聞いてみたくて、複数の専門家に相談しました。
少し時間はかかりましたが、子供のために安心な学資保険と出会えました。


もちろん、この方法でなくても保険加入はできるので、参考としてお役に立てば幸いです。


なお、私と妻が実際に学資保険選びで相談した保険相談サービスについては以下のページでランキング形式でまとめていますので、もしよければご覧ください。



私と妻が学資保険加入前に利用した『無料の保険相談』ランキング!

 





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