学資保険の満期は17歳と18歳のどちらにするべき?
学資保険の満期設定は17歳と18歳で何が違う?
学資保険に入ろうと思っていろいろ調べていたんですが、満期の年齢が17歳と18歳の2種類あることに気が付きました。
大学に入る前に受け取るなら18歳が満期で良いように思うんですが、何が違うんでしょうか?
また、どちらを選んでおいた方が良いですか?
こんにちは!
子供が生まれたばかりのサラリーマン兼ファイナンシャルプランナーのFP吉田です。
突然ですが、子供の大学進学用に長い間支払い続けた学資保険をいざ受け取ろうと思ったら、子供が大学に入ってからしか受け取ることができなかったらどうしますか?
きっと、
「それじゃ学資保険の意味がない!」
と思われることと思います。
でも実は、学資保険の満期年齢の設定次第では、こういったことは十分起こり得るんです。
そうならないためには、
- 17歳満期
- 18歳満期
それらの違いを理解した上で、正しい方をしっかりと選択する必要があります。
このページでは、お子さんのために学資保険を検討しているお父さんお母さんに向けて、学資保険の満期の選び方を分かりやすくご説明します。
それでは、始めます!
大学の入学金を払い込むタイミングはいつなのか?
満期を考える際に「入学金」の支払時期はとても重要
まず、17歳満期と18歳満期の違いをご説明する前に、大学入学にあたり必要となる「入学金」等をいつ支払うのかをご説明します。
大学に入学するためには、以下のような3種類のお金を期日までに支払う必要があります。
- 入学金
- 1年目の授業料
- 1年目の施設設備費
これらは、国公立大学か私立大学かで変わってきますが、約80万円~150万円を一括で支払わなければいけません。
なお、大学入学時に必要となる資金の詳細については、以下のページで詳しくご紹介しています。
公立・私立それぞれいくら?幼稚園から大学までの教育費を一覧で紹介
そうした入学金を支払うタイミングですが、ほとんどの大学で合格発表日から1~2週間後となっています。
そうなると、次に重要になるのは、合格発表日がいつであるのかということです。
これは、国公立大学と私立大学とで異なるため、それぞれ分けてご説明します。
国公立大学の合格発表日と支払期限
まず、公立学校の場合です。
以下の表内の「入学金支払期限」までに支払いを行う必要があります。
ただ、国公立大学の場合、試験が遅めに行われるため、支払い時期は2月以降の年度末付近となります。
入試の種類 | 合格発表日 | 入学金支払期限 | |
---|---|---|---|
一般入試 | 前期日程 | 3/1~3/10 | 3/15~3/20まで |
中期日程 | 3/20~3/23 | 3/27まで | |
後期日程 | 3/20~3/23 | 3/27まで | |
推薦入試 | センター試験あり | 2/8まで | 2/15まで |
センター試験無し | 1/20まで | 2/15まで |
【出典】Benesse『国公立大入試スケジュール』
私立大学の合格発表日と支払期限
私立大学は、一般入試の実施時期は国公立大学と同じくらいです。
そのため、その場合には入学金の支払いは2~3月頃となります。
(大学や学部ごとに違いもあります。)
ただし、推薦入試やAO入試は実施時期が11月頃からとかなり早いです。
そうなると、入学金の支払いも最短で11月には行わなければいけなくなります。
入試の種類 | 合格発表日 | 入学金支払期限 | |
---|---|---|---|
一般入試 | 前期日程 | 2月中旬ころ | 2月下旬~3月上旬まで |
後期日程 | 3月中旬ころ | 3月下旬ころ | |
推薦入試 | 公募制(一般推薦) | 11月中~下旬 | 11月下旬~12月上旬まで |
指定校制 | |||
AO入試 | 大学により異なる | 最短で11月頃 |
【出典】Benesse『私立大入試スケジュール』
できるだけ余裕をもって10月中には受け取れるようにしておきたい
ここまでご紹介したとおり、一般入試のみを見れば、国公立大学も私立大学も入学金の支払い時期はどちらも年度末頃であり余裕があります。
しかし、推薦入試やAO入試も考慮すると、満期学資金を2月頃に受け取るようでは支払期限に間に合いません。
もし、支払いが間に合わなければ、せっかくの合格も水の泡となってしまいます。
そのため、学資保険の受け取り時期を考える際には、余裕をもって子供が高校3年生になる年の10月中までには受け取れるようにしておきたいです。
そのために重要になってくるのが、17歳満期と18歳満期のどちらを選ぶかという点です。
「満期日」は子供の誕生日ではない!
満期日は保険の契約応当日
そもそも、保険の「満期日」とはいつなのでしょうか。
学資保険の場合特に誤解されやすいのですが、満期日は子供の誕生日ではありません。
満期日とは、満期の年の生命保険の契約応当日です
契約応当日とは
学資保険における契約応当日とは、次のとおりとなります。
- 保険加入日が1日の場合 : 満期の年の加入日
- 保険加入日が1日以外の場合 : 満期の年の加入日の翌月1日
もし、7月1日に学資保険に加入した場合、満期日はその17年後または18年後の7月1日です。
7月2日に学資保険に加入した場合、満期日はその17年後または18年後の8月1日です。
17歳満期と18歳満期の違いを具体例で詳しく!
17歳満期か18歳満期かは子供の誕生日と加入日が関係する
では、いよいよ「17歳満期」と「18歳満期」の違いについてご説明していきます。
17歳満期と18歳満期の違いを簡単に説明すると、次のようになります。
- 17歳満期 : 子供が17歳になった後の最初の契約応当日(満期日)
- 18歳満期 : 子供が18歳になった後の最初の契約応当日(満期日)
学資保険の満期の表記で「××歳満期」といった場合には、子供が××際になった後の最初の契約応当日のことを指します。
そのため、17歳満期であれば17歳の誕生日の後の最初の契約応当日になりますし、18歳満期であれば18歳の後の最初の契約応当日のこととなります。
子供の誕生日によっては入学金支払期限に間に合わない
ここからが、冒頭でお話しした「子供が大学に入ってから満期学資金を受け取る場合」についてのご説明です。
先程、大学の入学金に備えるためには、10月中には満期学資金を受け取れるようにしておきたいともご説明しました。
また、すでにご説明したとおり、満期日は次の2つの要素に左右されます。
- 子供の誕生日
- 学資保険の加入日
実は、これらの組み合わせ次第では、満期学資金の受け取りが10月以降または大学入学後になってしまう場合があり得るんです。
実際に、どのような場合にそうなってしまうのか、具体例を用いて説明します。
満期金の受け取りで気を付けたい場合の具体例
次のような条件で学資保険に加入した場合に、17歳満期と18歳満期で満期学資金の受取時期がどのようになるかをご紹介します。
- 子供の誕生日 : 2月20日
- 学資保険加入日 : 6月25日
17歳満期の場合
まずは17歳満期で加入した場合です。
この場合には、満期学資金を受け取ることができるのは、子供が高校3年生の年の7月1日です。
そのため、推薦入試で大学に合格したとしても、支払い期限に余裕をもって間に合います。
18歳満期の場合
続いて、18歳満期で加入した場合です。
この場合には、大学入学直前の2月20日に子供が18歳になります。
そのため、満期学資金を受け取ることができるのは、子供が4月1日に大学に入学した後の7月1日ということになってしまいます。
この場合、大学入学金の支払期限には全く間に合いません。
上記の例では17歳満期が正解
今紹介した例でいえば、大学入学前に満期学資金を受け取ることができる17歳満期で加入するのが正解です。
入学金の支払期限より前にちゃんと受け取ることができます。
ただ、例えば、次のような組み合わせの場合には18歳満期を選ぶこともできます。
- 子供の誕生日 : 4月15日
- 学資保険加入日 : 7月15日
この例であれば、子供が18歳になった後、最初の契約応当日である8月1日に満期学資金を受け取ることができます。
18歳満期になれば、17歳満期に比べて保険料を保険会社に預けておく期間が1年延びます。
そうなることで、若干ですが上乗せされる利息が良くなり、返戻率が高くなります。
このように、満期を考える際には、子供の「誕生日」と「学資保険加入日」をしっかりと見極めて選ぶ必要があります。
もし、不安な場合には、加入前に生命保険の専門家に話を聞いて確認をしておくという方法もあります。
学資保険は長いあいだ保険料を支払うことになる大切な保険です。
大切な子供のためにも、間違いのない最適な学資保険選びを行ってくださいね。
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