正常分娩が保障される保険はありますか?
妊娠に備えて保険に入っておきたいなと思っています。
帝王切開が保障される保険は多いみたいなんですが、正常分娩でも保障される保険ってあるんですか?
こんにちは!
ファイナンシャルプランナー兼サラリーマンのFP吉田です。
出産時に医療保険や女性保険で受けられる保障は、帝王切開や吸引分娩と言った異常分娩に関するものです。
また、妊娠中は、妊娠中毒症等の妊娠中のトラブルによる入院時に保障が受けられます。
しかし、出産に関して「正常分娩」は保障対象となりません。
正常分娩が対象とならない理由は、正常分娩が病気やケガではないためです。
同様の理由で、妊娠中の妊婦検診も保険では保障対象となりません。
例外的に保障してくれる保険もある
ここまでご説明したのが、妊娠・出産に関しての保険の原則です。
ただ、何事にも例外はあるもので、ごく一部、正常分娩も保障対象となる保険があります。
そうした保険では、正常分娩で出産した場合に、出産後の入院が保障されます。
入院の保障が受けられるため、入院費用の自己負担を減らすことができます。
このページでは、そんな正常分娩が保障されるレアな保険を比較しながら紹介していきます。
では、はじめましょう!
正常分娩でも保障が受けられる2つの保険
正常分娩が保障される保険には次の2つがあります。
- ABC少額短期保険『ABCおかあさん保険』
- フローラル共済『なでしこくらぶ』
これら3つの保険は、妊娠中に加入した場合でも、その妊娠から保障を受けることができます。
それぞれの保障内容を比べてみると次のようになっています。
保障項目 | ABCおかあさん保険 |
なでしこくらぶ |
---|---|---|
加入可能年齢 | 4歳~79歳 | 20歳~75歳 |
保障期間 | 1年更新 | 1年更新 |
妊娠中の加入 | 19週目まで可能 | 週数に関わらず可能 |
入院給付 | ○ 5,000円 |
○ 10,000円 |
手術給付 | ○ 5万円 |
× |
死亡保険金 | ○ 50万円 |
○ 150~300万円 |
それぞれの保険料はどのくらい?
続いては、それぞれの保険料です。
見ていただくと分かるとおり、各保険で保険料には差があります。
加入・更新年齢 | ABCおかあさん保険 | なでしこくらぶ |
---|---|---|
20歳 | 1,470円 | 2,500円 |
25歳 | 1,740円 | 2,500円 |
30歳 | 1,850円 | 2,500円 |
35歳 | 1,810円 | 2,500円 |
40歳 | 1,670円 | 2,500円 |
45歳 | 1,770円 | 2,500円 |
各保険の特徴を見ていこう
ABC少額短期保険『ABCおかあさん保険』の特徴
- 保険料が安い
- 加入日から100%保障が受けられる
- 手術保障がある
- 妊娠中の加入でも異常分娩が保障される
ABCおかあさん保険は、正常分娩を目的に保険に入る場合には最もおすすめです。
保険料が安い
まず保険料が安いというメリットがあります。
ABCおかあさん保険は1年更新の定期保険であるため、妊娠を考えている期間のみ加入するという使い方が向いています。
保険料が安いため、妊娠を考えている期間のみ加入する場合でも保険料が負担になりません。
加入後すぐに保障が受けられる
また、なでしこくらぶと比べての最大の特徴は、ABCおかあさん保険は加入した日から100%の保障が受けられるという点です。
なでしこくらぶでは、加入から半年は給付額20%の保障、半年~1年目までは50%の保障しか受けられません。
そのため、加入後すぐに妊娠した場合には、正常分娩でも100%の保障を受けることができません。
しかし、ABCおかあさん保険は、加入したときから100%の保障を受けることができます。
そのため、加入後すぐに妊娠しても、出産時に100%の給付を受けることができます。
帝王切開時に手術保障が受けられる
加えて、「手術保障」があるため、帝王切開で出産した場合に「手術給付」も受け取ることができます。
正常分娩が保障され、帝王切開等の異常分娩にもしっかり備えることができるため、妊娠・出産に関する保険として「ABCおかあさん保険」は最もおすすめです。
フローラル共済『なでしこくらぶ』の特徴
- 死亡保障額が多い
- 加入から1年間は保障額が削減される
- 手術保障がない
なでしこくらぶの特徴は、死亡保障額が多いということです。
そのため、万一に備える場合には安心感があります。
ただ、妊娠・出産に関しての保障という意味ではちょっと物足りない保障内容となっています。
加入から1年間は保障額が削減される
ABCおかあさん保険の項目でもご説明したとおり、加入から1年間は保障額が最大でも50%までとなります。
そのため、加入してすぐに妊娠が分かった場合には、入院給付を半額しか受け取ることができません。
もともとの入院給付が10,000円であるため半額になっても5,000円は受け取れるのですが、ABCおかあさん保険と比べると保険料が高く設定されています。
そのため、ABCおかあさん保険と同じ入院給付を受け取るのに、割高な保険料を支払うこととなってしまいます。
手術保障がない
また、手術保障が付いていません。
もし、出産が帝王切開になった場合でも手術に関する保障を受けることができません。
このように、あくまで「妊娠・出産」という観点で保障内容を見てみると、やや物足りないものとなっています。
正常分娩が対象となる保険の注意点
妊娠前に保険に入っておく必要がある!
正常分娩でも保障が受けられる保険で最も重要なポイントは、妊娠が分かる前に保険に入っておく必要があるということです。
原則的に、妊娠が分かってから保険に入った場合、その時妊娠・出産に関しては一切保障されなくなります。
帝王切開になった場合でも、手術給付や入院給付は受けられません。
(次の妊娠・出産から保障が行われます。)
そのため、正常分娩で保障を受けたい場合には、妊娠する前から保険に入っておかないといけません。
異常分娩は例外あり
なお、帝王切開等の異常分娩に関しては、妊娠中の加入でも保障が受けられる保険がわずかながらあります。
そうした保険に関しては、こちらのページで詳しく比較しています。
正常分娩が保障される保険は一生の医療保障としては物足りない
数多くの女性保険がある中、正常分娩が保障対象となる保険は本当に数えるほどしかありません。
そのため、加入を考える女性も多いと思うのですが、加入を考える上で重要なことがあります。
それは、正常分娩が保障対象となる保険は一生の医療保障としては使うことができないということです。
正常分娩が保障される保険は、全て1年更新の定期保険となっています。
そのため、年齢を重ねるごとに保険料が高くなっていきます。
そして、「ABCおかあさん保険」も「なでしこくらぶ」も50歳あたりから保障金額が少なくなっていきます。
特に入院給付の減り方は顕著で、若いころは入院1日あたり5,000円程度あった給付額が、最終的には2,000円になったり保障が受けられなくなったりします。
そのため、老後の医療保障としては使うことができません。
定期タイプの保険はどんな風に使う?
では、これら2つのような定期タイプの保険はどんな使い方が良いのかというと、終身タイプの保険に上乗せするという使い方です。
例えば、結婚して妊娠を考えている方が、出産するまでの間だけ正常分娩の保障を追加するというような場合です。
こうすれば、若い内の充実した保障内容と保険料の安さを活かして、定期タイプの保険を有効活用することができます。
終身タイプで老後の医療保障を確保したい
老後の医療保障を確保する場合には、定期タイプではなく終身タイプの医療保険や女性保険に加入する必要があります。
終身タイプの保険であれば、保障額が減ることもなく、保険料が値上げされることもありません。
そのため、老後のための医療保障として安心感があります。
また、終身タイプの医療保険や女性保険であっても帝王切開時の保障は受けることができます。
正常分娩の保障は受けられませんが、妊娠・出産には備えることができます。
なお、さまざまな終身タイプの女性保険については、当サイトで女性保険ランキングとしてコメント付きでまとめています。
ぜひ、正常分娩の保障が受けられる保険とは別に終身タイプの保険も検討してみてくださいね。
おすすめ女性保険と加入方法あれこれ
女性保険ランキング!(2019年版)
15種類以上の女性保険を、女性保障の充実度や保険料を基にランキングにまとめました。2019年で最もおすすめできる女性保険が分かります!
あいおい生命の女性保険を解説!
女性のための保障が最も手厚いのがあいおい生命の「女性のための&LIFE新医療保険Aプラス」です。女性のための保障の仕組みや対象となる女性疾病を紹介します。
あんしん生命の女性保険を解説!
女性保険の中でも保障対象となる女性疾病の種類が多いのが、あんしん生命の「メディカルKit NEO 女性プラン」です。対象の女性疾病や保障内容を紹介します。
女性保険選びで使った保険相談ランキング!
私の妻が、女性保険探しの際実際に相談した複数の無料保険相談サービスをランキングにまとめました。プレゼントキャンペーンを行っている保険相談も紹介します!