検討の前に知っておきたい女性保険の選び方
女性保険は基本的に医療保険とほぼ同じではありますが、女性保険ならではの選び方のポイントがあります。
女性保険への加入を検討する前に、選び方のポイントをおさえておくことでより確実は女性保険選びができます。
そんな、女性保険選びのポイントをご紹介していきます。
ポイント1.そもそも女性保険は必要なのか?
医療保障が全くない方の場合の「女性保険の必要性」
まず前提となる知識として、女性保険はそもそも必要なのか?という点があります。
実は、この女性保険の必要性は、医療保険の必要性と密接に関係しています。
というのも、女性保険は女性のための医療保険であるからです。
そのため、まず医療保険の必要性を考え、医療保険が必要であればその上で更に女性向けの保障が必要かどうかを考えなければいけません。
必ずしも女性保険である必要はない
結論としては、医療保険だけでも医療保障として困ることはほぼありません。
もし、老後も含めて女性に多い病気に手厚く備えたい場合には、医療保険よりも女性保険の必要性の方が高いということになります。
ただ、女性保険では女性疾病に対しての保障が手厚くなる分、通常の医療保険よりも若干の負担増が生じてしまうという気になる点もあります。
そうした点を踏まえた医療保険の必要性、また更に女性保険の必要性については以下のページで詳しくご紹介しています。
女性保険は必要?入院時や女性疾病への備え方から必要性を考えよう!
医療保険の女性特約を使うという方法もある
女性保険選びの際に女性保険への加入に加えて選択肢の1つとなるのが、男女共通の医療保険に女性特約を付けるという方法です。
実は「女性保険」と「医療保険+女性特約」には、保障の仕組みとしては大きな違いはありません。
どちらもほぼ同じように女性のための保障を受けることができます。
その理由は、医療保険に女性特約を付けたものがそもそも女性保険であるからです。
そのため、女性保険選びでは「医療保険+女性特約」も検討候補となりえます。
女性保険と女性特約を比較する際には、見ておきたいポイントが3つあります。
そうした細かな比較ポイントについては、以下のページで更に詳しくご説明しています。
ポイント2.終身保障タイプと定期保障タイプのどちらが良いのか
一生涯保障か、一定期間保障か
女性保険には、男女共通の医療保険と同様に保障される期間の違いで次の2つのタイプがあります。
- 終身保障タイプ
- 定期保障タイプ
このうち、終身保障タイプは、多くの生命保険会社が取り扱っています。
定期保障タイプは、「少額短期保険」という保険会社が主に扱っています。
少額短期保険が扱う定期保障タイプの女性保険は、全て1年更新となっており、更新ができるのも80歳頃までと一生涯の保険ではありません。
主な違いを比べてみると次のようになります。
比較項目 | 終身保障タイプ | 定期保障タイプ |
---|---|---|
保障期間 | 一生涯 | 80歳くらいまで (1年ごとに更新) |
保険料の値上げ | 加入時の金額から変更なし | 更新ごとに若干の値上げ有り |
解約時の返戻金 | 若干ある場合も | 無し |
付けられる特約 | 多い | ほぼ無し |
老後の保障が重要
特に重要なのは、保障期間です。
終身保障タイプは一生保障が続きますが、定期保障タイプは最大でも80歳頃までとなります。
(加入する定期保障タイプの保険により若干の差異はあります。)
ここで、医療保障を考える上で参考になるデータとして、入院患者数が増える年齢を見てみると、主に老後にさしかかる60歳ころから入院患者が増えています。
【出典】厚生労働省『平成26年患者調査の概況』
このように、入院が増える老後にこそ医療保障が必要となります。
そのため、まだ終身保障タイプの医療保障がない場合には、終身保障タイプを選ぶ必要があります。
反対に、すでに終身保障タイプがあって一定期間保障を上乗せしたい場合や、特定の期間だけ医療保障がほしい場合には定期保障タイプを選ぶようになります。
定期保障タイプを選ぶ場合の注意点
定期保障タイプとなる「少額短期保険」の女性保険を選ぶ場合には1つ注意が必要です。
何に注意が必要かというと、少額短期保険の女性保険の中には、女性特有の疾病のみが保障対象となるものがあるという点です。
通常、女性保険は、「男女共通の保障+女性特有の疾病での保障上乗せ」という仕組みとなっています。
しかし、一部の少額短期保険の女性保険では、男女共通の疾病が保障されず、女性特有の疾病のみが保障対象となっているものがあります。
そうしたものに加入してしまうと、男女共通の疾病(肺炎等)で入院したとしても給付を受けることができません。
加入の際には、ちゃんと男女共通の疾病も保障対象となるかどうかを確認しましょう。
ポイント3.女性疾病の保障範囲がどこまでか
女性保険では、女性疾病を対象に保障の上乗せを受けることができます。
でも実は、この「女性疾病」の範囲は保険会社によって異なっています。
さまざまな女性保険を見てみると、「女性疾病」の範囲に含まれる疾病は次の3種類に分けることができます。
- 女性特有の疾病
- 男女共通の疾病でも女性に多い疾病
- 全てのがん
このうち、最も保障範囲が広いものは1~3までの全てが上乗せ保障の対象となります。
しかし、最も保障範囲が狭いものは1の女性特有の疾病しか保障対象となりません。
このように、同じ「女性疾病」という文言でも、それが指しているものは女性保険ごとに異なります。
そのため、比較検討をする際には、その女性保険がどこまでの範囲の女性疾病を保障上乗せ対象としているのかを確認することが大切です。
ポイント4.出産時の保障も考えたい場合
女性保険で気になるのが出産時の保障ですが…
女性が女性保険を選ぶ際に気になる点に、妊娠・出産時の保障のことがあるかと思います。
ただ、残念ながらほとんどの女性保険では、正常分娩は保障の対象となりません。
その理由は、正常分娩が病気やケガではないためです。
(ただし、帝王切開は健康保険適用の「手術」になるため女性保険の保障対象となります。)
ただ、ごく一部の女性保険の中には正常分娩も保障対象となるものがあります。
そうした女性保険に入ることで、正常分娩での入院時に保障を受けることができます。
正常分娩時の保障は本当に必要?
正常分娩でも保障が受けられるのは魅力的に感じますが、そもそも正常分娩に対しての保障は必要なのでしょうか?
正常分娩の保障が受けられる女性保険を選ぼうと思うと、保険の選択肢が少なくなるため慎重に考える必要があります。
ちなみに私は、妻の出産時の経験から正常分娩時の保障の優先度は高くないと考えています。
公的な保障制度も踏まえて、女性保険での正常分娩の保障の必要性を以下のページで更に詳しく解説しています。
(我が家の出産時にかかった金額も載せています。)
ポイント5.妊娠中の場合は週数によっては入れないこともある
妊娠中でも医療保険・女性保険には入っておきたい
女性の方が保険選びをする際に注意が必要なのが、妊娠中の場合です。
妊娠中に女性保険に加入しても、その妊娠で保険を使うことはできません。
帝王切開になっても手術給付や入院給付を受け取ることはできません。
(ただし、本当にごく一部の定期保険では妊娠中の加入から保障されるものもあります。)
しかし、妊娠中に何らかの別のケガや病気になった場合には、妊娠中に加入した医療保険・女性保険でも保障を受けることができます。
そのため、医療保険や女性保険に加入していない場合には、妊娠中であってもできれば加入しておきたいです。
妊娠中の保険加入については2種類ある
妊娠中の医療保険や女性保険の加入は、妊娠の週数によって加入できるかどうかが別れる場合があります。
週数による加入制限を設けているものは、妊娠27週(7か月目)までは加入できるものがほとんどです。
こうしたものの場合、妊娠28週(8か月目)以降の妊娠後期~生産期の間は加入することができません。
一方、保険会社によっては妊娠の週数に関係なく加入できるものもあります。
もし、妊娠28週目以降で保険に入る場合には、週数による加入制限がないものを選ぶ必要があります。
保障内容全体を踏まえて総合的に判断しましょう
ここまでご紹介したように、女性保険を選ぶ場合には、主に次の2点を意識して検討していく必要があります。
- 妊娠・出産
- 女性疾病
ただ女性保険には、女性のための保障以外にも、男女共通の疾病の保障も付いています。
いくら女性のための保障が優れていても、基本となる男女共通の疾病に対しての保障がイマイチでは加入する意味がありません。
そこで、女性保険を選ぶ場合には、女性のための保障部分だけでなく、男女共通の保障も含めて総合的に保障内容を判断して選んで行く必要があります。
ぜひ、幅広く保障内容を見て、納得できる保障内容のものを選んでみてください。
当サイトでも、私と妻が多くの女性保険と女性特約を検討してランキングにまとめています。
女性保険を選ぶ際のご参考にしていただければ幸いです。
おすすめ女性保険と加入方法あれこれ
女性保険ランキング!(2019年版)
15種類以上の女性保険を、女性保障の充実度や保険料を基にランキングにまとめました。2019年で最もおすすめできる女性保険が分かります!
正常分娩が保障される保険
正常分娩(自然分娩)は病気やケガではないため、通常は女性保険で保障を受けることができません。ただ、ごく一部には保障が受けられる保険も存在します。
帝王切開と女性保険の関係
出産には自然分娩と帝王切開等がありますが、実は帝王切開を経験すると女性保険に加入しづらくなる可能性があります。女性保険と帝王切開の関係をご紹介します。
専門家の力を借りる3つのメリット
女性保険選びでは、専門家の力を借りて選ぶと付けられる保障の種類が増えるというメリットがあります。女性保険選びで専門家の力を借りるメリットを紹介します。